街の中の土煙

ハリウッド映画を席巻するスパイアクション

2015年のハリウッド映画は、スパイものが大豊作でした。
トム・クルーズ主演の人気シリーズ『ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション』や、往年の人気ドラマをリメイクした『コードネーム U.N.C.L.E.』、 英国エージェントの世界をスタイリッシュに描いた『キングスマン』などです。

そして大本命ともいえるジェームズ・ボンドシリーズの第24作『007 スペクター』も公開され、大ヒットしました。
6代目ボンドことダニエル・クレイグが4度目の主演を務める本作は、シリアスなドラマ性と豪華なアクションを組み合わせ、007の新たな到達点とも言える傑作でした。
ボンドシリーズの1作目『007 ドクター・ノオ』が公開されたのは、今から半世紀以上も前の1962年になります。以来、世代を超えて映画ファンに愛されてきました。

さらに2016年になっても、ブームは終わりません。 スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演による『ブリッジ・オブ・スパイ』は、実話を基にしたシリアスなサスペンスドラマです。 東西冷戦を舞台に、ハンクス演じる弁護士が国家間のスパイの交換に苦闘する姿を描きます。
いっぽうジェシー・アイゼンバーグ主演の『エージェント・ウルトラ』は、平凡な青年がある日突然、凄腕のエージェントに覚醒するという、荒唐無稽なアクション・コメディです。

さらに秋には、あのジェイソン・ボーン・シリーズの続編も予定されています。しかし今の時代に、これほど人々を魅了するスパイ映画の魅力とは何でしょうか。
ひとつには、現代がテロの脅威に直面した時代だということが挙げられます。 かつての東西冷戦の緊張感の中から誕生したスパイ映画は、21世紀に入り、テロとの戦いという新しい社会情勢の中で、再びリアリティを得たと言えるでしょう。

そしてサスペンス、人間ドラマ、アクションと、様々なカラーの映画を生み出す幅広さも魅力です。今後も、ハリウッド映画界ではエージェントたちの活躍が続きそうです。

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